「自遊人」編集長/岩佐十良さんのセミナーに行ってきました

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こんにちは。「はたらくサポート新見」の児谷です。

1月20日に開催された新見市観光協会主催のセミナーに参加してきました。「未来志向の新見の食材を活かした観光戦略」というテーマで、講師は雑誌「自遊人」編集長の岩佐十良さん!こんな機会は滅多にないと思い、同じく興味を持った妻と一緒に出掛けました。最近良く顔を合わせる、新見の活性化を本気で考えておられる会社経営者の皆様をはじめ、これから食や観光の事業を検討されようとしている方など、多くの方が参加されていました。

さて、セミナーの中身ですが、データや実体験をもとにした非常にわかりやすい内容で、私自身とても勉強になるものでした。

まず、定住人口1人あたりの年間消費額は124万円ということで、新見市の人口が毎年250人ずつ減っていくと仮定した場合、年間3億円の消費額がこの地域から消えているという推定データが出されました。直近1年間の実際の人口減少数は約600人ですので、年間7億円以上の消費減となり、これは平成30年度の新見市の一般会計予算(約230億円)の3%以上に上る計算になります。

岩佐さんはこれらを補うための施策として、海外(インバウンド)や国内の旅行者に新見市へ来てお金を落としてもらう必要があり、そのために旅行の最大の目的である「食」、特に「新見市にしかないA級グルメ(この言葉も岩佐さん提唱の『永久に残したい味』という意味)」の開発に注力すべきと言われました。A級グルメの取り組みは、農業と加工と観光の3者を結んで付加価値を付けていく活動であり、これにより質の良いお客様を呼び込むことができ、価格競争にも巻き込まれないという大きなメリットが生まれるようです。

新見のA級グルメといえば、千屋牛、ピオーネ、キャビア、ワインという高級食材を指しますが、これらをどのように加工して新見にしかない美味しい料理に仕立てていくかを考えたり、さらに古くから受け継がれている田舎料理を活用することも面白いと言われていました。世界でオンリーワンの料理を味わうために、わざわざ新見にまで足を運んでくれる良質な旅行者を取り込む仕掛けというわけです。さらに新見市だけでなく、周辺の市町にも同様の取り組みを拡げていくことで、点→線→面という展開で旅行者目線の観光プランを提案できるようになるため、満足度と口コミ効果を上げることができ、同時に関連する勉強会や食材の仕入れなどにもスケールメリットが生まれてくるということのようです。

上記は、かなり掻い摘んで記載していますが、岩佐さんご自身の体験談や他の地域の成功事例などを踏まえた内容でしたので、非常に説得力があり、私自身の理解も進みました。このようなセミナーを聴講できたことに感謝するとともに、今回頂いたアイデアやヒントをもとに、地域として真剣に考え成果の上げられる施策に落とし込んでいくことが重要だと感じています。

観光以外にも、新見市の抱えている課題は多岐に渡っており、1つ1つについて解決していくことは簡単なことではありません。しかし決して諦めることなく、「何とかしよう!」という同志が集まって動き出せば、必ず見えてくるものがあると思います。私も他人任せではなく、できることを見つけていきたいと思います。もちろん、まずはこの「はたらくサポート新見」を軌道に乗せることから取り組んでいきます。

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