採用担当者に欲しい人材と思わせる職務経歴書の書き方

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企業へ応募する際に必要な主な書類は履歴書と職務経歴書です。履歴書はどのような状況であっても必須の応募書類であり、職務経歴書も特に正社員への転職の場合は、これまでの経験をアピールする上で重要な書類となります。ここでは、書類選考を突破し人事担当者に「人財」として欲しいと思わせる職務経歴書の書き方についてレクチャーします。

職務経歴書は、現在までの応募先企業に向けた「能力の品書き」です。企業側が必要としている能力や経験が職務経歴書に記載されていれば、採用担当者はすぐにでも採用したいと思うはずです。よって、職務経歴書を書く際には、応募先企業が求める人材像を理解して、その企業ごとに手を加えることで、仕事で発揮し得るであろう能力を、効果的にアピールしていきましょう。

職務経歴書の書き方の基本を、以下にリスト化してみましたので、参考にしてみてください。

☑基本はA4判1枚に収まるように。※難しい場合でも2枚まで。
⇒採用担当者の立場に立って、コンパクトで見やすい職務経歴書にまとめてください。

☑職務経歴書はワープロソフトで大丈夫。
⇒文字数が多くなるため、読みやすさを重視してください。
⇒手書きの筆跡が注目される履歴書とは異なり、能力や実績の具体的内容が重視されます。
⇒表組みや字詰めなど、センス良くまとめることで、書類作成能力がアピールできます。

☑応募先企業によって、内容に変化をつけて。
⇒職務経歴書のどこを強調するかは、その企業が重視するポイントや職種・仕事内容によって変わります。

☑嘘はNGだけど、最大限うまくアピールして。
⇒応募先企業の仕事内容に関連のありそうな経験は記載しておきましょう。
⇒現在挑戦中の資格は、「取得見込み」として表現しておきましょう。

☑「売り」は複数用意し、ヒット率を上げて。
⇒自分の「売り」は1つだけでなく、最低でも2つ、できれば3つは用意しておくべきです。

☑能力をアピールできる添付資料を添付して。
⇒職務経歴書に添付する形で、過去に手掛けた商品の紹介記事などを、応募時に送付してもOKです。

 

次に、職務経歴書の3つのスタイルについて紹介します。どのスタイルを選ぶかは、職歴の長さや内容、さらには応募目的などで異なりますが、採用担当者に対して、よりアピールしやすい方法を選択するようにしましょう。

①時系列スタイル…最もオーソドックスなスタイル。具体的な仕事内容を説明し、得られた経験や成果を関連付けて述べるのが良いでしょう。
②逆時系列スタイル…応募先企業の職種が、直近の企業の仕事内容に近い場合は、キャリアの継続性を印象付けることができます。
③項目別スタイル…特に強調したい項目がある場合に有効なスタイルで、最初からインパクトを与えることができます。

下記は③の記載例となりますので、参考にしてみてください。なお、いずれのスタイルに関しても、職歴の前に「自己紹介」や「職務経歴の要約」などをつけることができます。

ここで、職務経歴書に関するよくある質問をまとめてみました。下記のような、マイナスをプラスに変換する書き方を習得するだけで、書類選考を突破し面接に臨める確率は上がっていくものと思われます。

☑職務経歴書がスカスカなのですが?
⇒年齢が若かったり、職歴が浅い場合に職務経歴を書こうとすると、極端な場合、1行で終わってしまう場合も想定されますが、これは絶対に避けるべきです。視覚的に見て必要以上に空白が多い書類は、能力・実績ともに不足している印象を与える可能性が高いからです。このような場合、職務経歴書が必須の応募書類でない場合は、「提出しない」という選択肢もありますが、まずはこれまでの仕事内容を洗い出してみて、記入内容を増やせないか努力をしてみてください。どのような職種であっても、仕事内容を数え上げていけば、様々な要素から成り立っているはずです。これらの中から、応募先企業での業務内容に合わせて、少しでもアピールできるものを掘り出していくことが肝要です。
⇒「職歴」とは別に「自己PR」や「私にできること」といった項目を立てることも有効です。可能であれば学生時代からの経験をベースに、将来の抱負へと繋げていくような自己紹介文を入れると良いでしょう。つまり、自分自身のキャラクターを伝える工夫が重要になるということです。これにより採用担当者は、将来性を確認することができるので、まだ実績がない人でも、そのマイナス面はかなり解消されるでしょう。

☑レベルが低めの資格でも記入すべきですか?
⇒高校生(新卒)ならともかく、社会人の履歴書や職務経歴書で「英検3級」や「簿記4級」では少しレベルが低過ぎます。資格要件として明示されている内容と同等の資格であれば問題ありませんが、そうでない場合は敢えて記載せず、例えば「英会話は日常生活に困らない程度」「簿記は経理事務をこなせる程度」としておいた方が無難です。
⇒また資格取得を考えている場合であれば、「英検2級を目指して準備中」とか「簿記3級を目指して勉強中」といった表現でアピールすることはOKです。実際はまだ手を付けていない場合でも、取得しようと考えているのが事実であれば、嘘をついたことにはなりません。ただし、このような「玉虫色」の表現は極力控えるようにしたいものです。どうしても書くことがない場合の最後の手段として活用してください。

☑自慢するような内容でも良いですか?
⇒採用担当者に少しでもアピールしようと、これまでの評価実績を、「これでもか」と時系列にだらだらと羅列するのは、見づらい上に傲慢な印象を与えるため逆効果です。この場合は、職歴の前に「強み」や「受賞歴」といった項目を別立てし、スッキリと簡潔にまとめることが重要です。また、「顧客から高い評価を得た」ことなどは自分で述べるよりも、顧客からのお礼の手紙やメールのコピーを添付書類として提出することで、客観的な事実として効果的にアピールできます。

☑フリーター(または派遣社員)経験しかないのですが?

⇒結果的に今までずっとフリーター(または派遣社員)を続けてきた人で、社員志望の場合は、応募書類に補足説明が必要になります。補足説明とは、あくまでも「目指していることがあった」ことを前提に職務経歴書を書くことです。何らかの夢や目標にチャレンジしてきたという「形」を書面で表現できれば、マイナスイメージも払拭できる可能性があります。
⇒一般的にフリーター経験者の実務能力には、かなりの個人差があります。採用担当者が懸念しているのはこの部分なので、職務経歴書ではより具体的な職務遂行能力を示すように心掛けましょう。また、単に職務経歴を羅列するのではなく、「自己PR」項目を設け、「自分がやってきたことは何か?」「なぜフリーター(または派遣社員)を選んだのか?」「正社員を目指す理由は何か?」といった人事担当者の関心事には、問われる前に自ら前向きに説明するようにしてください。

☑目立った成果を上げられていないのですが?
⇒特に、今までの仕事が適職ではなかった場合など、成果を書こうにもアピールできるものが無いと悩む人もいると思います。しかしそのような場合でも、次のステップに繋げられるものを地道に探していくことが重要です。見方によっては少し強引な結び付けになってしまう可能性もありますが、ちょっとした成功体験でも、志望職種へのアピールにリンクさせることが可能です。
⇒本来職務経歴書は、「過去の仕事歴」を述べる書類ですが、見るべき「過去」がなければ、視点を将来に移してみましょう。そんな時に有効なのが、職務経歴書の冒頭に「自己紹介」の項目を設けて、将来の可能性についても触れておくことです。どのような書き方にすれば企業側に期待をもってもらえるか、ポテンシャルを感じさせる工夫をしていきましょう。

☑転職回数が多いのですが?

⇒転職回数が多い理由としては、根気がなく飽きやすかったり、協調性が低く孤立しやすかったりと、マイナスなイメージを持たれやすい傾向にあります。このような方は、職歴を書き出す前に、まず自分自身の職務経験を分析してみましょう。分析を通して見えてきた内容をもとに、「自分はどういう人間なのか?」を説明する「自己紹介」や「自己PR」の項目を設けた方が、採用側も具体的な人物像にも焦点を当てることができ、転職回数への意識を弱めることができます。
⇒頻繁な転職をプラスの視点で見ると、「いろいろな環境に対して果敢に順応していく能力がある」ということになります。さらに「異なる様々な環境下で多彩な経験を積んできている」とも捉えることができます。採用担当者は「どんなことができるのか?」という点に関心があるので、業務内容別に「得られた経験や能力」を箇条書きで表現するスタイルが効果的です。

☑前職からブランクがあるのですが?
⇒前職から数ヶ月~数年のブランクができた場合は、職務経歴書で事前に説明を加えておいた方が安全です。前職を退職後、転職に備えて資格取得にチャレンジしていた場合は率直に記載しておいて問題ありません。また健康上の理由に関しては、採用側に不安を与えないよう、「現在は全快しており、職務には差し支えありません」と記載してください。さらに出産や育児、親の介護などの場合は、本人の業務上の能力とは全く関係がないので、事実関係を明確にしておきましょう。

最後に、「はたらくサポート新見」が就職・転職をサポートするエリアが主に岡山県新見市であることを踏まえ、職務経歴書を記入する上でのアドバイスをもう1つ。過疎化に伴う少子高齢化・人口減少が加速している地域なので、新見市を構成する1つ1つの企業も相当の危機感を持って経営されています。そのような状況の中で、UターンやIターン(移住)で新見への定住を希望される方は本当に有難い存在です。そういった人達の力をも借りて、一緒に会社を盛り上げ、さらに地域を盛り上げ、未来に向けてより良い新見を作っていきたいと、どの経営者も願っています。そして同時に、UターンやIターン(移住)により新見市での就職・転職を考えている皆さんの多くも、これから暮らしていくであろう地域が、将来に渡って豊かで住みやすい場所であることを希望し、そのために頑張っていきたいと思っているはずです。その気持ちを職務経歴書のどこかに少しでも記載してみてください。応募先企業の人事担当者もきっとうれしいと思いますし、印象が良くなるのは間違いありません。

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