こんにちは。「はたらくサポート新見」の児谷です。
私事ですが、新見市へUターンして、早や2年が経ちました。田舎だからという理由で不便だとか、大変だとかということも、もちろんゼロではありませんが、今の私には、田舎で良かったと思えることの方が圧倒的に多いように感じています。
この感覚は、その人の置かれている環境によっても、当然違ってくると思いますし、私自身においても、今と10年後と20年後とでは、その時その時の自分自身を取り巻く状況によって、変化していくものだとも思っています。したがって、一概に良いとか悪いとか言えるものでもないのですが、最近感じた「田舎に帰ってきて良かったこと」をお話ししたいと思います。
新見に帰って来るまでは、私たち家族はいわゆる転勤族だったため、賃貸アパートを転々としていました。幸い、単身赴任になったことはなく、妻と2人の子供たちと、常に一緒に暮らしていました。しかし、アパートは部屋数も限られ、それぞれの部屋も広くなかったため、スペースに余裕がありません。そのため、妻の両親が娘の初節句に贈ってくれた7段飾りのひな人形は、春を迎えるこの時期であっても、箱から出して部屋に飾り付けた記憶はほとんどありません。出してやることができれば、娘も喜んで遊んだのだと思いますが、飾るスペースが無いと諦め、随分前に実家に持って帰ったまま、クローゼットの奥で眠らせていたのでした。
ところがそのひな人形、実家へのUターンを機に、昨年からは奥の間に出して飾るようにしています。何と十数年ぶりのことです。正月明けからひな祭りを過ぎた3月中旬くらいまでの約2か月間、華やかなひな人形が奥の間に並び、今年も私たちの目を楽しませてくれました。
現在娘は県外で働いているため、直接ひな人形に触れることはなかなかありませんが、飾りつけをした写真は必ず送って見てもらうようにしています。また、ひな人形を飾ることを最も望んだ妻や、一緒に住んでいる私の両親が、一緒に飾りつけ作業をする際には、毎回娘の小さかった頃の話に花を咲かせます。何とも言えない懐かしく心地良い時間。掛け替えのない幸せな雰囲気に包まれます。
今年のひな人形ですが、昨日お別れの日を迎えました。また来年のお正月に会いましょう、ということで、元のクローゼットに片づけたのです。その代わりに、今度は息子の五月人形(兜飾りなど)が登場。ゴールデンウィーク明けまで奥の間に飾る予定なので、もうしばらく私たちを楽しませてくれることでしょう。
このような楽しみが持てるようになったのも、田舎に帰ってきたから。昔ながらの家には部屋もたくさんあり、広い空間を持て余している状態でした。だからこそ、十数年ぶりにひな人形や五月人形と対面できたわけです。それは単なるスペースの有効活用ということではなく、家族にとっての幸せな時間を演出してくれました。「やっぱり田舎っていいなぁ。」と思えるのは、このような幸せを実感する瞬間です。
スペース絡みでは、田んぼや畑についても同様のことが言えます。田舎には土地が豊富にあって都心部に比べて圧倒的に安い!お米や野菜を育てて、美味しく食べることができるのも、田舎ならでは。
私のようなUターン者だけでなく、移住(Iターン)される方においても、昔ながらの古民家に住めば、田んぼや畑が付いてきたり、家の中には広い空間が用意されていることが多いです。是非、このような田舎ならではのメリットにも注目しながら、その良さをうまく採り入れて田舎暮らしを楽しんでいきたいと思います。